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「最近、愛犬のお腹がぽっこりしてきた……」

「ダイエットさせたいけれど、ドッグフードを減らすだけでいいの?」

「ささみや馬肉、鹿肉など、犬のダイエットに向いている食べ物を知りたい」

愛犬の体重が増えてくると、まず食事量を減らそうと考える飼い主さんも多いのではないでしょうか。

しかし、犬のダイエットで大切なのは、単純に「体重を落とすこと」だけではありません。

犬のダイエットで意識したいポイント

余分な脂肪を減らしながら、必要な栄養を摂取し、できるだけ筋肉を維持して健康的な体型を目指すことが重要です。

極端に食事量を減らして体重が落ちても、必要な栄養まで不足したり、筋肉量が低下したりしてしまっては、理想的なダイエットとはいえません。

そこでこの記事では、犬のダイエットにおすすめの食べ物や食事管理の方法、脂質を抑えながら筋肉を維持するためのポイントを詳しく解説します。

さらに、WSAVA(世界小動物獣医師会)のBCS(ボディコンディションスコア)や、AAHA(米国動物病院協会)の体重管理に関する資料をもとに、安全な減量ペースについても紹介します。

※大切な注意点
肥満や体重増加の背景に、内分泌疾患などの病気や薬の影響が隠れている場合があります。急激な体重増加・減少がある犬、持病がある犬、シニア犬などは、自己判断だけで食事制限をせず獣医師に相談してください。

犬のダイエットは「体重」だけで判断しない

犬のダイエットを始める前に、まず確認したいのが「本当にダイエットが必要な体型なのか」ということです。

同じ10kgの犬でも、犬種・性別・骨格・筋肉量などによって理想的な体型は異なります。

そのため、「○kgを超えたから肥満」と体重の数字だけで判断するのではなく、体脂肪のつき方や体型も一緒に確認することが大切です。

まずBCS(ボディコンディションスコア)を確認しよう

犬の体型を確認するときに役立つのが、BCS(Body Condition Score:ボディコンディションスコア)です。

BCSは、犬の肋骨の触れ方や腰のくびれ、腹部の引き締まりなどから、体脂肪の状態を評価する方法です。

WSAVA(世界小動物獣医師会)が公開している9段階のBCSでは、4〜5/9が多くの犬にとって理想的な状態とされています。

BCS 目安 体型のイメージ
1〜3 理想より痩せている 肋骨や骨格が目立つ
4〜5 理想的 肋骨を触ることができ、腰のくびれが確認できる
6 理想より重い 脂肪が増え、くびれが分かりにくくなる
7〜9 肥満傾向 脂肪が多く、腰や腹部のラインが分かりにくい

BCS4では、肋骨を容易に触ることができ、脂肪による覆いはわずかで、上から見たときに腰のくびれを確認できます。

BCS5でも肋骨を過剰な脂肪に邪魔されず触ることができ、肋骨の後ろに腰のラインが確認できる状態が目安です。

【公的・専門情報】BCSの基準

WSAVAの栄養評価ガイドラインでは、多くの犬・猫でBCS4〜5/9を目標としています。

出典:WSAVA「栄養評価ガイドライン(日本語版)」

自宅では「肋骨・くびれ・お腹」をチェック

自宅で愛犬の体型を見るときは、体重計の数字だけではなく、次の3つを確認してみましょう。

✓ 1.肋骨
手で触ったときに、肋骨を確認できるか。

✓ 2.腰のくびれ
犬を上から見たときに、肋骨の後ろから腰にかけてくびれがあるか。

✓ 3.お腹のライン
横から見たときに、胸から後ろ脚に向かって腹部が引き締まっているか。

長毛種の場合は見た目だけでは判断しにくいため、実際に身体を触って確認することも大切です。

反対に、体重がそれほど増えていなくても、腰のくびれがなくなってきたり、肋骨が脂肪に覆われて触りにくくなったりしている場合は、食事や運動量を見直すきっかけになります。

BCSだけでなく「筋肉の状態」も確認しよう

ここでもう一つ知っておきたいのが、BCSは主に体脂肪の状態を見る指標であり、筋肉量そのものを評価する指標ではないということです。

犬の栄養評価では、BCSとは別にMCS(Muscle Condition Score:マッスルコンディションスコア)という考え方があります。

AAHAの栄養・体重管理ガイドラインでも、栄養状態を評価する際にBCSとMCSの両方を確認することが推奨されています。

体重が減った=必ずダイエット成功、ではありません。

ダイエットでは「何kg減ったか」だけではなく、余分な脂肪を減らしながら筋肉をできるだけ維持できているかという視点も大切です。

MCSでは、頭部、肩甲骨周辺、背骨、骨盤周辺などを視診・触診して筋肉量を評価します。

そのため本記事では、単純に「低カロリーな食べ物を与えて体重を落とす」という方法ではなく、必要な栄養を確保しながら健康的に減量することを目標として考えていきます。

出典:AAHA「2021 AAHA Nutrition and Weight Management Guidelines」

犬のダイエットは1週間に何%まで?安全な減量ペース

「愛犬が太っているなら、できるだけ早く痩せさせたほうがいい」と考えるかもしれません。

しかし、犬のダイエットも短期間で一気に体重を落とすことを目標にするものではありません。

食事量を極端に減らすのではなく、体重やBCSの変化を確認しながら、計画的に進めることが重要です。

臨床ガイドラインでは週1〜2%が減量ペースの目安

AAHAの体重管理に関する臨床ガイドラインでは、犬の減量について1週間あたり体重の1〜2%が目標とされています。

2026年のAAHA糖尿病管理ガイドラインでも、肥満犬について週1〜2%の体重減少を目標とし、積極的な減量でも週2%を超えないよう示されています。

たとえば、現在10kgの犬なら計算上は次のようになります。

現在の体重 週1% 週2%
5kg 50g 100g
10kg 100g 200g
20kg 200g 400g
30kg 300g 600g
注意:「週1〜2%なら必ず安全」という意味ではありません。

年齢、犬種、現在のBCS、筋肉量、持病、投薬、活動量などによって適切な減量速度は変わります。特に肥満が強い犬や持病のある犬では、獣医師と相談して目標体重と減量ペースを設定しましょう。

また、AAHAが2025年12月に更新した一般飼い主向け情報では、犬について月1〜3%程度のゆっくりした体重減少も案内されています。

つまり「週1〜2%を必ず達成しなければならない」と考えるのではなく、獣医療で示されている目安を参考にしながら、愛犬の状態に合わせて無理のないペースを設定することが大切です。

急激にフードを減らすダイエットは避けよう

犬を痩せさせようとして、最も簡単に思いつく方法が「いつものドッグフードを減らす」ことです。

もちろん、摂取エネルギーを適切に調整することは減量の基本です。

しかし、自己判断で「今日からフードを半分にする」といった極端な方法をとるのはおすすめできません。

総合栄養食は、決められた量を食べることを前提として、タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルなどさまざまな栄養素が設計されています。

単純に給与量を大幅に減らせば、エネルギー摂取量だけでなく、その他の必要な栄養素の摂取量まで減ってしまう可能性があります。

犬のダイエットは「食べさせない」のではなく「食事を設計する」

大切なのは、単純に食事量を減らすことではありません。
摂取エネルギー・タンパク質・脂質・おやつ・運動量などをまとめて考え、健康的に続けられる方法を探しましょう。

犬のダイエットにおすすめの食べ物とは?

では、犬のダイエット中には、どのような食べ物を選べばよいのでしょうか。

検索すると「ささみ」「野菜」「馬肉」「鹿肉」など、さまざまな食材が紹介されています。

しかし、ここで注意したいのが、「この食材を食べれば痩せる」という食べ物はないということです。

ダイエットの基本は、愛犬の状態に応じて1日の総摂取エネルギーを調整しながら、必要な栄養を確保すること。

そのうえで食材を選ぶなら、次のポイントを意識してみましょう。

犬のダイエット中の食事で確認したい4ポイント
  • 1日の総摂取カロリーを把握する
  • 必要なタンパク質を確保する
  • 脂質・カロリーだけでなく栄養全体を見る
  • おやつ・トッピングも含めて計算する

「高タンパク・低脂質」だけで判断しない

犬のダイエット食では「高タンパク・低脂質」という言葉をよく見かけます。

筋肉量をできるだけ維持しながら減量するという観点では、タンパク質を適切に摂取することは重要です。

ただし、「高タンパクなら多いほど良い」「低脂質なら必ず痩せる」という意味ではありません。

年齢や健康状態によって必要な栄養は異なりますし、腎臓病などの持病がある場合には、食事内容について個別の管理が必要になることもあります。

まずは愛犬が普段食べているドッグフードのパッケージを確認してみてください。

「粗タンパク質」「粗脂肪」「代謝エネルギー(○kcal/100g)」などを見るだけでも、現在どのような食事を与えているのか把握しやすくなります。

お肉は種類だけでなく「部位・加工方法」を確認

犬のダイエット食として、鶏肉・馬肉・鹿肉などのお肉を検討する飼い主さんもいるでしょう。

ここで大切なのは、「○○肉だから低脂質」と一括りにしないことです。

同じ動物の肉でも、部位や脂身の量によって脂質量は変わります。また、生肉・加熱肉・ジャーキーなど、加工方法が変われば100gあたりの水分量やエネルギー量も変化します。

たとえばジャーキーは要注意

乾燥させることで水分が少なくなるため、「見た目の量が少ない=低カロリー」とは限りません。ダイエット中のおやつとして使う場合も、商品の給与量やエネルギー表示を確認しましょう。

獣道ラボでも鹿肉を活用した犬用おやつを扱っていますが、ダイエット中だからといって「鹿肉なら好きなだけ食べてよい」ということではありません。

自然由来の食材であっても、おやつやトッピングとして与えた分は、1日の食事量の一部として考えることが大切です。

あわせて読みたい|愛犬のおやつ選び

犬のおやつは「無添加」と書かれているだけで判断せず、原材料や加工方法まで確認することが大切です。獣道ラボでは、犬用おやつを選ぶときに知っておきたい無添加の考え方について詳しく解説しています。

獣道ラボの犬用ペットフード記事をチェックする →

野菜は「かさ増し」目的で大量に与えない

キャベツやブロッコリー、かぼちゃなどの野菜を、犬のダイエットに取り入れたいと考える方もいるでしょう。

野菜には食物繊維や各種栄養素が含まれるものがありますが、だからといってドッグフードを大幅に減らして野菜でお腹をいっぱいにする方法が適切とは限りません。

総合栄養食を主食としている犬の場合、トッピングを大量に加えることで、本来設計されている栄養バランスが崩れる可能性があります。

また、人間には問題のない食材でも、犬にとって有害なものがあります。

「人間のダイエットに良さそうだから犬にも」という判断ではなく、犬が食べられる食材か、どの程度の量なら食事全体を崩さないかを考えましょう。

犬のダイエットで筋肉を落とさない3つのポイント

犬のダイエットでは、体重計の数字だけに注目すると「脂肪が減ったのか、それとも筋肉まで減ったのか」が分かりません。

そこで重要になるのが、脂肪を減らしながら筋肉をできるだけ維持するという考え方です。

ポイントは次の3つです。

POINT 1
必要なタンパク質と栄養を確保する

POINT 2
極端なカロリー制限をしない

POINT 3
体調に合わせて運動を組み合わせる

必要なタンパク質と栄養を確保する

減量中でも、犬の身体を維持するために必要な栄養は摂取しなければなりません。

そのため「できるだけ食べさせない」という方法ではなく、必要な栄養を摂りながら摂取エネルギーを調整するという考え方が重要です。

AAHAの栄養・体重管理ガイドラインでも、減量時には理想体重などをもとにエネルギー必要量を考え、体重やBCSをモニタリングしながら調整する考え方が示されています。

つまり犬のダイエットは、

「食べる量をとにかく減らす」
ではなく

「必要な栄養を確保しながら、余分なエネルギーを減らす」

という考え方で進めることがポイントです。

では、実際にどのような食材を取り入れればよいのでしょうか。

次の章では、鶏肉・馬肉・鹿肉などを比較しながら、犬のダイエットに取り入れやすい食べ物を具体的に紹介します。

さらに、獣道ラボでも注目している鹿肉や、今回紹介する馬肉パラパラミンチについても、単に「低脂質だからおすすめ」とするのではなく、栄養成分や与え方を確認しながら詳しく見ていきます。


犬のダイエットに取り入れやすい食べ物を比較

犬のダイエットでは、単純に「低カロリーなものを食べさせればよい」というわけではありません。

前半で解説したように、目指したいのは必要な栄養を摂りながら余分な脂肪を減らし、筋肉をできるだけ維持することです。

そこで注目したいのが、肉類に含まれるタンパク質と脂質です。

犬の食事やトッピングとして使われることの多い鶏肉・馬肉・鹿肉などは、種類だけでなく部位や脂身の有無、加工方法によって栄養成分が大きく変わります。

ダイエット中のお肉選びで確認したいポイント
  • エネルギー(kcal)はどのくらいか
  • タンパク質をどの程度含んでいるか
  • 脂質が多すぎないか
  • 脂身の多い部位ではないか
  • ジャーキーなど水分の少ない加工品ではないか

鶏肉|部位によって脂質量が大きく変わる

犬の食事でよく使われる肉類の一つが鶏肉です。

特に鶏むね肉やささみは、犬用のおやつやトッピングとして目にする機会も多いでしょう。

ただし、「鶏肉=低脂質」と考えるのは適切ではありません。

皮つき・皮なし、むね・もも・ささみなどによって脂質やエネルギー量が異なるためです。

ダイエット中に利用するのであれば、肉の種類だけではなく、どの部位を使用しているのかまで確認してみましょう。

馬肉|食事やトッピングの選択肢の一つ

馬肉も犬用フードやトッピングで利用される食材です。

馬肉にはタンパク質が含まれており、部位によっては比較的脂質の少ないものもあります。

ただし、ここでも重要なのは「馬肉だから必ず低カロリー」「馬肉を食べれば痩せる」と考えないことです。

馬肉でも部位や商品によって脂質・エネルギー量は異なります。

市販の商品を利用する場合は、商品の成分表示や給与方法を確認し、普段の食事に追加するのであればトッピング分のエネルギーも1日の摂取量に含めて考える必要があります。

鹿肉|赤身を中心とした肉も選択肢

鹿肉も犬用フードやおやつで利用されることが増えている食材です。

鹿肉についても、赤身部分を中心に使った商品と脂肪を含む部位では栄養成分が異なります。

そのため、犬のダイエットに取り入れる場合は、単に「鹿肉だからヘルシー」と判断するのではなく、実際の商品や使用部位の栄養成分を確認することが大切です。

ポイント

鶏肉・馬肉・鹿肉のどれを選ぶ場合でも、重要なのは「肉の名前」だけではありません。

部位・脂身・加工方法・給与量まで確認して、1日の食事全体で考えることが犬の体重管理では大切です。

鶏肉・馬肉・鹿肉の栄養成分は公的データで確認できる

肉類の栄養成分を比較するときに参考になるのが、文部科学省の「日本食品標準成分表」です。

食品成分データベースでは、肉類についてエネルギー・タンパク質・脂質などを確認できます。

ただし、同じ動物でも部位や状態によって数値が違うため、異なる条件の食品を並べて「鹿肉が一番」「馬肉が一番」と単純に順位付けするのは避けたほうがよいでしょう。

食材 ダイエット中に見るポイント 注意点
鶏肉 ささみ・皮なしなど部位を確認 皮の有無などで脂質量が変わる
馬肉 タンパク質・脂質・エネルギーを確認 部位・商品によって成分が異なる
鹿肉 赤身・脂肪の割合を確認 加工品は給与量にも注意する

犬用の商品を実際に選ぶ際は、人間用食材の標準値だけで判断せず、最終的には各商品の保証成分・エネルギー量・給与量を確認してください。

出典:文部科学省「食品成分データベース」

犬のダイエット中はおやつ・トッピングの量にも注意

「ドッグフードはきちんと計量しているのに、なかなか痩せない」

そんなときに見直したいのが、おやつやトッピングを含めた1日の総摂取量です。

ドッグフードを減らしていても、家族それぞれがおやつを与えていたり、食事のたびに肉や野菜を追加したりしていれば、その分のエネルギーも加算されます。

こんな「見えないカロリー」に注意
  • 散歩後に毎回与えるおやつ
  • しつけ・トレーニング用のご褒美
  • 家族がそれぞれ与えているおやつ
  • ドッグフードに追加する肉や魚
  • 食卓から与える人間の食べ物

1回分は少量でも、毎日積み重なれば無視できません。

ダイエットを始めるときは、まず数日間、「愛犬が1日に口にしたものをすべて記録する」方法もおすすめです。

主食だけでなく、おやつやトッピングまで書き出すことで、これまで気づかなかった食事量が見えてくることがあります。

おやつを完全に禁止する必要はない

ダイエットというと、「今日からおやつ禁止!」と考えてしまいがちです。

しかし、おやつは愛犬とのコミュニケーションやトレーニングのご褒美として使われることもあります。

大切なのは、ゼロにすることだけを考えるのではなく、1日の食事全体の中で管理することです。

たとえば、小さくカットして1回量を減らしたり、与える回数を決めたりする方法があります。

ダイエット中は、袋からそのまま感覚で与えるのではなく、最初に「今日与える分」を取り分けておくと管理しやすくなります。

あわせて読みたい|「無添加」の意味を知っていますか?

愛犬のおやつを選ぶとき、「無添加だから健康によさそう」と考える方も多いでしょう。しかし、無添加という言葉だけでは商品のすべてを判断できません。原材料や製造方法、表示まで確認して選ぶことが大切です。

獣道ラボの犬用ペットフード関連記事を見る →

犬のダイエットは食事だけでなく運動も組み合わせる

犬のダイエットでは食事管理が重要ですが、筋肉を維持するという観点からは、愛犬の状態に合った運動を組み合わせることも考えたいポイントです。

Cornell University College of Veterinary Medicineは、犬の減量について、食事管理とともに運動を取り入れることを紹介しています。

ウォーキングなどはエネルギー消費だけでなく、筋肉量や身体機能を維持するうえでも役立ちます。

【参考情報】

犬の減量では食事管理だけでなく、個々の犬の状態に合わせた運動を組み合わせることも重要です。

出典:Cornell University College of Veterinary Medicine「Obesity and weight loss in dogs」

いきなり激しい運動をさせる必要はない

「痩せさせるなら、とにかくたくさん走らせよう」と考える必要はありません。

特に肥満している犬では、体重が増えている分だけ関節などに負担がかかる可能性があります。

年齢や体型、健康状態に合わせて、無理のない範囲から運動量を調整しましょう。

たとえば、普段の散歩を基本にしながら、獣医師に運動制限を受けていない健康な犬であれば、体調を見ながら歩く時間や運動内容を調整していく方法があります。

シニア犬・関節に不安のある犬は特に注意

肥満だからといって急に長時間歩かせたり、激しく走らせたりするのは避けましょう。呼吸器・心臓・関節などに持病がある場合は、運動量についても獣医師に相談してください。

週1回の体重測定だけでなくBCS・筋肉も見る

ダイエットを始めたら、定期的に体重を測定しましょう。

同時に確認したいのが、前半で紹介したBCSと筋肉の状態です。

体重が順調に落ちていても、筋肉まで大きく落ちているのであれば、食事内容や減量ペースを見直す必要があるかもしれません。

自宅で変化を把握するなら、体重を記録するとともに、一定の間隔で真上と真横から愛犬の写真を撮影しておくのも一つの方法です。

数字だけでは分かりにくい「腰のくびれ」や「腹部のライン」の変化を比較しやすくなります。

犬のダイエットに馬肉を取り入れるなら「馬肉パラパラミンチ」も選択肢

愛犬の食事に肉類を取り入れたい方に紹介したいのが、馬刺し専門店が手がけるペット用「馬肉パラパラミンチ」です。

普段のドッグフードに肉をトッピングしたい場合、毎回必要な量を切り分けるのは意外と手間がかかります。

パラパラタイプのミンチなら、必要な分だけ取り出しやすく、給与量を調整しながら使いやすいのが特徴です。

🐴 馬肉パラパラミンチ

100万食販売の馬刺し専門店が手がけるペット用馬肉。

  • 必要な量だけ取り出しやすいパラパラタイプ
  • いつもの食事へのトッピングに使いやすい
  • 肉類を食事に取り入れたいときの選択肢になる

ただし、ダイエット中は「追加」するだけではなく、1日の総摂取エネルギーを考えて給与量を調整しましょう。

ここで注意したいのが、馬肉パラパラミンチを「食べれば痩せるダイエット食品」と考えないことです。

トッピングとして使うのであれば、その分も1日の食事に含まれます。

たとえば、いつものドッグフードを通常量与えたうえで馬肉を追加すれば、当然ながら追加した分だけ摂取エネルギーは増えます。

ダイエット目的で取り入れる場合は、商品の最新の栄養成分・給与方法を確認し、愛犬の1日の食事全体の中でどのように組み込むかを考えましょう。

鹿肉は犬のダイエット中の食事に使える?

獣道ラボでも扱っている鹿肉について、「犬のダイエットに向いていますか?」と気になる方もいるでしょう。

鹿肉は犬用フードやジャーキーなどにも利用されている食材ですが、ここでも大切なのは「鹿肉=食べるだけで痩せる」と考えないことです。

鹿肉であっても、部位・脂肪の量・加工方法によって栄養成分は変わります。

特にジャーキーは水分を飛ばして乾燥させているため、生肉と同じ重量で比較することはできません。

獣道ラボが考える鹿肉の取り入れ方

「自然のものだからたくさん与えても大丈夫」ではなく、原材料・部位・加工方法・給与量を確認して、愛犬の食生活全体の中で利用することが大切です。

ダイエット中のおやつとして使う場合も、与えた分を食事全体の一部として考えましょう。

鹿肉ジャーキーは少量でも「食べた量」に含める

乾燥ジャーキーは水分が少ないため、小さく見えても「ほとんどカロリーがない」というわけではありません。

ダイエット中にジャーキーを使うなら、大きな1枚をそのまま与えるより、用途に応じて小さく分けてご褒美として使う方法もあります。

たとえば散歩後やトレーニング時に使用する場合も、1日に使う量をあらかじめ決めておけば、家族がそれぞれ何度も与えてしまうことを防ぎやすくなります。

獣道ラボ|犬の食事についてもっと知りたい方へ

犬の食事は、体重管理だけでなく、食欲不振や年齢、体調によっても考え方が変わります。獣道ラボでは、鹿肉をはじめとするペットフードを扱うだけでなく、犬の食事や栄養についても詳しく紹介しています。

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ダイエット中こそ「食べない」より食事全体を見直そう

ここまで紹介してきたように、犬のダイエットは「何を食べさせれば痩せるのか」という食材探しだけでは解決できません。

大切なのは、

  • 現在の体重とBCSを把握する
  • 無理のない減量ペースを設定する
  • 1日の総摂取エネルギーを考える
  • 必要な栄養を確保する
  • おやつやトッピングまで含めて管理する
  • 愛犬に合った運動を組み合わせる

という一連の管理です。

「低脂質の肉に変えたから大丈夫」と安心して量が増えてしまえば、ダイエットにつながらないこともあります。

反対に、食事量を極端に減らして体重だけを急激に落とすことも避けたいところです。

食べる量・食べるもの・運動・体型の変化をセットで見ることが、健康的な体重管理につながります。

では、実際に毎日の食事をどう管理すればいいのでしょうか?

後半では、「犬のダイエットを成功させる5STEP」として、BCS確認から食事・おやつの記録、体重測定までを具体的に解説します。さらに、食事管理をしやすくする選択肢として「和漢・みらいのドッグフード」についても紹介します。


犬のダイエットを成功させる食事管理5STEP

犬のダイエットでは、「低カロリーな食べ物を探す」ことだけに意識を向けるのではなく、現在の体型を把握し、食事量やおやつ、運動、体重の変化まで継続的に確認することが大切です。

何から始めればよいのか分からない場合は、次の5STEPで整理してみましょう。

犬のダイエット5STEP

STEP1|現在の体重とBCSを確認する

STEP2|目標体重・減量ペースを決める

STEP3|1日に食べているものをすべて把握する

STEP4|食事管理と運動を組み合わせる

STEP5|定期的に体重・BCS・筋肉の状態を確認する

STEP1|現在の体重とBCSを確認する

最初に、愛犬の現在地を把握します。

体重を測定するとともに、前半で紹介したBCS(ボディコンディションスコア)も確認してみましょう。

WSAVAの9段階評価では、多くの犬でBCS4〜5/9が理想的な状態とされています。

自宅で確認するときは、体重の数字だけではなく、

  • 肋骨を触ることができるか
  • 上から見て腰にくびれがあるか
  • 横から見て腹部が引き締まっているか

といったポイントも確認します。

STEP2|目標体重と減量ペースを決める

現在の状態を把握したら、「何kgまで痩せさせるか」「どの程度の期間で減量するか」を考えます。

ここで避けたいのが、「1か月で一気に○kg痩せさせる」といった自己流の目標設定です。

前半で紹介したとおり、AAHAの臨床ガイドラインでは肥満犬の減量について週1〜2%程度が一つの目安として示されています。

ただし、これはすべての犬にそのまま当てはめる数字ではありません。

BCS、年齢、筋肉量、犬種、持病、活動量などによって適切なペースは変わるため、特に肥満が強い場合は獣医師と相談して目標を設定しましょう。

目標は「○kg痩せる」だけにしない

体重だけでなく、BCS・腰のくびれ・肋骨の触れ方・筋肉の状態なども確認しながら進めることが大切です。

STEP3|1日に食べているものをすべて記録する

次に、愛犬が1日に食べているものを書き出してみましょう。

ここでいう「食事」はドッグフードだけではありません。

  • 朝・夜のドッグフード
  • 散歩後のおやつ
  • トレーニングのご褒美
  • 肉や野菜などのトッピング
  • デンタルガム
  • 家族が与えている食べ物

これらをすべて含めて1日の食事として考えます。

「フードはきちんと計量しているのに痩せない」という場合、おやつやトッピングが積み重なっている可能性もあります。

家族が複数いる家庭では、冷蔵庫などにチェック表を用意して、誰が何を与えたのか共有するのもよいでしょう。

STEP4|食事管理と運動を組み合わせる

食事を管理したうえで、愛犬の年齢や健康状態に合った運動を組み合わせます。

ただし、肥満している犬にいきなり激しい運動をさせる必要はありません。

まずは普段の散歩を基本に、体調を確認しながら無理のない範囲で取り組みましょう。

特にシニア犬や関節・心臓・呼吸器などに不安のある犬では、運動量について獣医師に相談することをおすすめします。

STEP5|定期的に体重・BCS・筋肉の状態を確認する

ダイエットを始めたら、定期的に変化を記録します。

おすすめなのは、次の4項目です。

確認項目 見るポイント
体重 急激に増減していないか
BCS 肋骨・腰のくびれ・腹部の状態
筋肉 筋肉量が大きく落ちていないか
食事・活動 食欲や元気、運動量に変化がないか

同じ条件で真上・真横から写真を撮っておけば、腰のくびれや体型の変化も比較しやすくなります。

犬のダイエットで避けたい4つの食事方法

ここまで「何を食べるか」を中心に紹介しましたが、犬のダイエットでは「何をしないか」も重要です。

いつものドッグフードをいきなり半分にする

もっとも避けたいのが、自己判断で食事量を極端に減らす方法です。

フードの量を大幅に減らせば摂取エネルギーは減りますが、同時にタンパク質やビタミン、ミネラルなどの摂取量まで減る可能性があります。

「体重が落ちれば成功」と考えるのではなく、必要な栄養を確保しながら適切なエネルギー量に調整することが大切です。

低脂質・低カロリーなら好きなだけ食べさせる

「低脂質だから」「野菜だから」「鹿肉だから」と、量を気にせず与えるのも避けたいところです。

どのような食材でも、食べた分は1日の食事に加わります。

「何を食べるか」と同じくらい「どれだけ食べるか」が重要。

低脂質という特徴だけで判断せず、1日の食事全体で考えましょう。

おやつの量を計算していない

主食だけを減らし、おやつを今までどおり与えているケースにも注意が必要です。

特にジャーキーやデンタルガムなどは、「1個くらい」と感覚で与え続けると、実際の摂取量を把握しにくくなります。

ダイエット期間中は1日に与える分を先に取り分け、家族全員で共有すると管理しやすくなります。

人間用のダイエット食品を犬に与える

人間用に作られた「低糖質」「低カロリー」などの食品を、そのまま犬のダイエット食として利用するのは避けましょう。

人間には問題のない食品でも、犬には適さない原材料や調味料が使用されている場合があります。

犬には犬用として設計された食品を基本とし、人間用の食材を利用するときも犬が食べられるものか確認してください。

毎日の食事管理が難しいなら体重管理を考えたフードも選択肢

ここまで紹介してきたように、犬のダイエットではカロリーだけでなく、タンパク質や脂質などを含めた食事全体を考える必要があります。

しかし、毎日さまざまな食材を組み合わせながら栄養バランスを管理するのは簡単ではありません。

そこで選択肢になるのが、愛犬の目的や健康状態に合わせて設計された犬用フードです。

和漢・みらいのドッグフードという選択肢

食事そのものを見直したい方に紹介したいのが、「和漢・みらいのドッグフード」です。

和漢・みらいのドッグフードでは、総合栄養食から目的別の特別療法食まで複数の商品が展開されています。

ただし、ここで大切なのは、「ダイエットしたいから、とりあえず療法食を選ぶ」という使い方をしないことです。

愛犬の年齢や体重、健康状態、目的によって適した食事は異なります。特に病気の治療や管理を目的とする療法食については、獣医師に相談したうえで選択しましょう。

🐕 和漢・みらいのドッグフード

毎日の食事そのものを見直したい飼い主さんに検討しやすいドッグフードです。

  • 総合栄養食から目的別の特別療法食まで展開
  • 愛犬の状態や目的に合わせて商品を検討できる
  • 毎日の食事管理を考える際の選択肢になる

商品によって対象や栄養設計が異なるため、公式サイトで各商品の特徴・給与量・原材料などを確認してください。

療法食について

特定の病気や健康状態に対応する療法食は、一般的なドッグフードと目的が異なります。持病がある場合や治療中の場合は、自己判断で食事を切り替えず、かかりつけの獣医師に相談してください。
あわせて読みたい|食事を食べてくれないときは?

ダイエット以前に「愛犬がご飯を食べてくれない」と悩んでいる場合は、食欲が落ちている原因を考えることも大切です。獣道ラボでは、犬の食いつきが悪いときの食事についても解説しています。

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犬のダイエットに関するよくある質問

最後に、「犬 ダイエット 食べ物」で検索する飼い主さんが疑問に感じやすいポイントをQ&A形式でまとめます。

犬のダイエットにはどんな食べ物がおすすめですか?

特定の食材だけを食べれば痩せるわけではありません。

必要なタンパク質などの栄養を確保しながら、愛犬に適した摂取エネルギーに調整することが基本です。

鶏肉・馬肉・鹿肉などを取り入れる場合も、種類だけでなく部位、脂質、エネルギー量、給与量を確認しましょう。

犬は1週間でどのくらい痩せても大丈夫ですか?

AAHAの臨床ガイドラインでは、肥満犬について週1〜2%程度の体重減少が目安として示されています。

たとえば10kgの犬なら計算上は週100〜200gに相当します。

ただし、すべての犬にこのペースが適しているわけではありません。年齢・BCS・筋肉量・持病などによって異なるため、獣医師と相談して目標を決めることが大切です。

出典:AAHA「Weight Reduction in the Obese Pet」

犬のご飯を減らせば痩せますか?

摂取エネルギーの調整は必要ですが、単純にフードを大幅に減らす方法はおすすめできません。

給与量を極端に減らすと、カロリーだけでなく必要な栄養素の摂取量まで減ってしまう可能性があります。

現在の体重・BCS・食事内容を確認し、必要に応じて獣医師に相談しながら減量計画を立てましょう。

犬のダイエットに馬肉はおすすめですか?

馬肉は犬の食事やトッピングに使える食材の一つですが、馬肉そのものに犬を痩せさせる効果があるわけではありません。

部位や商品によって脂質・エネルギー量が異なるため、商品表示を確認し、1日の総摂取量の中で調整することが重要です。

必要な量だけ取り出しやすいものを探している場合は、前述した馬肉パラパラミンチのような商品も選択肢になります。

鹿肉は犬のダイエットに向いていますか?

鹿肉も犬の食事に利用できる食材ですが、「鹿肉だから必ずダイエット向き」とは言い切れません。

赤身・脂肪の割合、部位、加工方法によって栄養成分は異なります。

特に鹿肉ジャーキーなどの乾燥食品は水分が少なく、生肉と同じ重量で栄養価を比較できないため、商品の給与量を確認して与えましょう。

ダイエット中のおやつは完全にやめるべきですか?

必ずしも完全にゼロにする必要はありません。

おやつをトレーニングやコミュニケーションに使っている場合は、小さく分ける、1日に与える量を先に決めるなどの方法があります。

重要なのは、おやつを「食事とは別」と考えず、1日の総摂取量に含めて管理することです。

体重が減らないときはどうすればいいですか?

まず、主食だけでなく、おやつ・トッピング・家族からもらっている食べ物まで含めて確認してみましょう。

食事と運動を適切に管理しているにもかかわらず体重が減らない場合や、急激に体重が増えた場合は、病気などが関係している可能性もあるため獣医師に相談してください。

まとめ|犬のダイエットは脂肪を減らして筋肉を守ることを意識しよう

犬のダイエットで大切なのは、体重計の数字だけを減らすことではありません。

必要な栄養を摂取しながら余分な脂肪を減らし、筋肉をできるだけ維持して、健康的な体型を目指すことが重要です。

犬のダイエットで覚えておきたいこと
  • 体重だけでなくBCSも確認する
  • WSAVAの9段階BCSでは4〜5/9が理想的な目安
  • 急激な食事制限をしない
  • タンパク質など必要な栄養を確保する
  • おやつ・トッピングも1日の食事に含める
  • 愛犬の状態に合わせて運動を組み合わせる
  • 体重だけでなく筋肉の状態も確認する

「犬のダイエットにおすすめの食べ物は?」と考えると、どうしても低カロリーな食材を探したくなります。

しかし、鶏肉・馬肉・鹿肉・野菜など、どの食材を選んだとしても、食べる量や食事全体のバランスを無視して痩せることはできません。

まずは愛犬の体重とBCSを確認し、普段食べているドッグフード、おやつ、トッピングを書き出すところから始めてみましょう。

そして、愛犬の年齢や健康状態に合わせて、無理のないペースで続けることが大切です。

愛犬の食事を見直したい方へ

ダイエットでは「食べない」ことより、何を・どれだけ・どのように食べるかを考えることが重要です。

毎日の食事そのものを見直したい場合はドッグフード、いつもの食事に肉類を取り入れたい場合は馬肉など、愛犬に合った方法を検討してみましょう。

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※本記事について

本記事は犬の食事・体重管理に関する一般的な情報を提供するもので、獣医師による診断や治療の代わりとなるものではありません。肥満の程度が強い犬、持病のある犬、シニア犬、急激な体重変化がある犬については、食事内容や運動量を変更する前に獣医師へ相談してください。